よろしければ
「クルミド百貨店」のページより
ご確認ください。
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会社も、学校も、政治も、まちも、
今の社会は成果を先に定義して、
そこへと最短距離で行こうとしている。
人は規格化され、利用価値ではかられる。
今の生きづらさの正体はそこにある。
それを180度、ひっくり返してみたらどうだろう。
一つ一つのいのちを大事にし、それらがのびのびと、
それぞれの可能性を最大化するように関わり合ってみたら。
カフェの営業から、出版、哲学カフェ、
地域通貨、書店、田んぼづくりと活動を広げてきた
クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店の道のりは、
まるで植物のそれのようだ。
そこに設計図はなく、
縁と偶発性から、伸ばすべき枝が自然と伸びてきた。
そう、自動車を作るようにではなく、植物が育つように。
この地上の支配者、植物のありようから学び、
一人一人が大切にされる経済・社会をつくるための処方箋。
ゆっくり、いそごう。
穏やかに進む者は安全に進む
安全に進む者は遠くまで行く
「ともに日々を丁寧に生きていきたい大切な人たちがいるのに、
旅に出るのはなぜだろう。
思えばエジプトでエゼキエルというマサイの長老と出会ったのは、もう1年以上前のことでした──」
土と草で覆われるマサイの大地を歩く6日間。
その道はかつて130年前、
一人のスコットランド人が歩いた道だった。
空間と時間を超えて届く、草原からの手紙。
読み終わるあなたの胸に去来するのは、
愛する人への想い?、それとも冒険心?
「そういえば さぁ、昨日…」
「そういえば 最近…」
日常の会話、ところどころに現れる
「そういえば さぁ、」から始まる会話
おせっかいにも、その会話をつかまえて、続けてみると
その先にどんなことが見えてくるだろうか。
誰かが
「そういえば さぁ、」と切り出すと
他の誰かが「そういえば さぁ、」と続けるように
まちの誰かの「そういえば さぁ、」を受けて、
また、「そういえば さぁ、」と話しかけていく。
そんな雑誌でありたいなと思っています。
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vol.002のテーマは、
「ちょっと知らない夜のこと」
アメリカ在住の哲学者にして詩人
Emily R. Grosholzを
国内で初めて紹介する詩集。
「いのち」「こども」「平和」
「ことば」「自然」──硬質ながら
読み手の想像力を刺激し、飛翔させ
安心感へと着地させる
珠玉の18編を日英併記で収録。
翻訳は、津田塾大学教授(英文学)・
翻訳家の早川敦子。
表紙を含め、作品中に差し込まれ
世界観をともにつくるのは
こどもの幸せと平和をテーマに
絵を描き続けたいわさきちひろ。
また、5つの詩から
インスピレーションを受け
村治佳織、谷川公子が書き下ろした
楽曲の譜面も採録した。
英語、日本語、絵、音楽
──4つの言語で
作品世界を展開する。
1869年、パリで刊行されたポール・ヴェルレーヌの詩集『艶なる宴』に収録された12行詩『月の光』
この作品は、同時代の多くのアーティストにインスピレーションを与え、1890年にはクロード・ドビュッシーが同名曲を作曲しています(『ベルガマスク組曲』)
140年以上の時を経て、小谷ふみがヴェルレーヌの詩を訳しました
それは逐語訳ではなく、19世紀におそらくはヴェルレーヌやドビュッシーたちが見たであろう景色を想像し、その絵を、現代の絵へ、そして現代の言葉へと置き直していく道程
嘉瑞工房、高岡昌生の手による活版印刷で、「芸術の連鎖」の記憶をここに刻みます
千葉県の内房にある静かな海辺の町、竹岡。
海岸沿いの国道から路地を入った坂道の上に
「りんどう珈琲」はあった。
この町で生まれ育った柊は、りんどう珈琲でアルバイトをする高校二年生。
喫茶店にやってくる人、去っていく人たちとの日々の中で、柊はそれまでに味わったことのない感情を経験する。十七歳の柊にとってそれは、生きるということを少しずつ知っていくことだった。実現できない夢もあること、届かない気持ちを抱えていくこと、すれ違うこと、誰かを傷つけてしまうこと。
それでも、世界は美しいということを教えてくれたのは、いつもマスターだった。
『りんどう珈琲』のFacebookページ
それは17歳の自分との約束。
「いつか、友を訪ねに世界を旅する」
27歳。
思春期を一緒に過ごした仲間たちは今、
世界のどこかで、揺れながら生きているのだろうか。